孤独の美学?
♪Nightporter/Japan(1982年)
ジャパン!さん、行きますぞ!
正確には、80年代ニュー・ウェイブ、ニュー・ロマンティックより、少し早く、最初は、グラム・ロック風味満載のアイドル・グループなんて、言われていた方々だったんですよね?しかも、本国英国よりも、日本でブレイクした方たちで、その風貌やファッションから、デュラン・デュランさんたちがその後現れた時は、彼らの兄貴分はジャパンさんたちだよね!なんて言われてましたよね?
1974年、英国はロンドン、キャットフォードにて結成。通算3作目「クワイエット・ライフ(1979年)」から、エレクトロ・ポップに変貌し、ジョルジオ・モロダー氏や、我らがニッポンの坂本龍一教授らの影響を受け、独自の音楽を確立して行かれます。通算5作目の「錻力の太鼓(1981年)」を最後に、1982年に解散。最後のツアーには、脱退したロブ・ディーンさんの代わりに、
これまた我らが、土屋正巳氏がギタリストとして参加したんですよねぇ!その後1991年にオリジナル4にて、「レイン・トゥリー・クロウ(1991)年」をリリースし、一時的に再結成を果たすことに。しかし、このグループの音楽的支柱であった?ベースのミック・カーン氏が2011年に亡くなられてしまい、ジャパンはもう2度と見ることが出来ない存在に。
今夜は、彼らの通算4作目のアルバム「孤独な影(1980年)」収録の、シングル・ナンバーを!このナンバーは、アルバム・リリースの2年後、リミックスを施されてシングルカットされた曲のようですね。
メンバー
デヴィッド・シルヴィアンさん(ヴォーカル、ギター&キーボード)、ミック・カーンさん(ベース、サックス&バッキングヴォーカル)、スティーヴ・ジャンセンさん(ドラムス、パーカッション&キーボード)、リチャード・バルビエリさん(キーボード&シンセサイザー)
シルヴィアン氏の孤独の美学?
ダウナー風バラッドだけれど
これも彼らの
もう一方の魅力ですよねぇ?
ピアノとキーボードで歌われる、バラッド・ナンバー!私はジャパンさんたちは、ミック・カーン氏の、揺れるフレットレス・ベースが、スティーヴ・ジャンセンさんのタイトなドラムに絡みつく、独特なリズムを持ったアップテンポの曲が好きなんですが、一方、マイナーコードの暗い雰囲気なバラードも、実は彼らの一方の魅力なのかなぁ?なんてことを、今回聴き直して感じています!
あなたは誰に一番影響を受けた?
と問われたならば、私はやっぱり彼、デヴィッド・シルヴィアンさんだなぁ!メイクアップした妖艶で、退廃的な感じってよりも、最初は、ジャケットを羽織って、スーツをパリっと着こなす、英国ジェントルマン的なところに、カッコ良さを感じたんだよね!もちろん、ロックンローラーの、Tシャツにジーンズっていう、ラフな感じもカッコイイけれど、紳士的な佇まいってやつに、子供の頃から憧れていました。
久しぶりに彼らの音楽に触れ、ミュージック・ビデオを見ると、強烈だよねぇ!今こういうスタイルの方が居ない、いや、私が知らないだけかもしれませんが、やはり、自身が好きだったっていうことを除いたとしても、インパクトは十分だなぁ!と感じます。霧のロンドン!当時中学生の頃、そんなワードを良く聞きましたが、霧の深い夜のロンドンの景色が浮かんで来るなぁ。
シルヴィアン氏のヴォーカル!
彼もまた、というより、彼がもしかしたら元祖なのかな?しゃくり上げて歌う、低いトーンの粘着系の歌声!小林克也氏がおっしゃった、イギリス声!こういうヴォーカルは、苦手な方はもう、絶対ダメだと思うんだけれど、私は逆に、渋い、ダンディなものを感じて、中学生の子供でしたが、とてもかっこよく感じたんだよね。今見ても、メイクアップはちゃっとなぁ?なんですが、やっぱりカッコイイなぁ!と感じます。
坂本教授がシルヴィアンさんの歌詞について、難解で難しい!とおっしゃってましたが、ホントこのナンバーも、実はダブル・ミーニングになっている?とか、全く違う意味がある?・・・なんてことを感じてしまいます。夜のロンドンのホテルにて、好意を持つ女性に、上手く自身の気持ちを伝えられない男の詩?
でも正直になれず、最後には、独り夜明けにホテルに帰って来れば、夜勤のポーターも仕事を終えて帰って行く?そんな単純なことではないような気がするんだけど、ホントのことろはどうなんでしょうか?でも、この難解な歌詞もまた、彼が歌うと哲学的な感じにも聴こえて来て・・・なんて、中学生の頃に彼らの音楽を聴いている女子はちらほら居たようだけど、男子は、ほぼいなかったと思います!
なんで、俺ってもう大人の世界を知ってるんだぜぇ!などと、独り悦に入っていたことを思い出し、とても恥ずかしいんですが、今で言うところの、多様性?人と違って良いんだよね?っていうことを私は、もう80年代の中学生の時に思っていたてことは、良かったのかなぁ?
孤独の美学
孤独のダンディズム
今の時代には、どう映るのかなぁ?
※本日の1曲「♪ナイト・ポーター(Nightporter)(Steve Nye Remix)(1982年)」は、アイルランドのシングルチャートで最高位13位、英国のシングルチャートでは最高位29位・・・を記録しているようです。アルバム「孤独な影(Gentlemen Take Polaroids)(1980年)」は、カナダのアルバムチャートで最高位39位、英国とニッポンで最高位51位、オーストラリアでは最高位86位・・・を獲得しているようです。